コメディア・デル・アルテと狂言を考えるシンポジウム
イタリア文化会館で、開かれた「コメディア・デル・アルテと狂言を考える」に参加した。これは来年のシンポジウムに先駆けて情報共有の場としての会議、発表会である。
もちろん、私自身はコメディア・デル・アルテの専門家でもなく、このような内輪の会議に出るのも不思議なのだが、佐渡の能舞台を研究しているものとして、多くの発見があった。コメディア・デル・アルテは16世紀、イタリアで生まれた古典仮面劇である。
そして、その仮面を実際に作るワークショップの報告ビデオも上映された。1つ1つの仮面は出演者の顔に合わせて作られる。具体的に解説すると、顔にオイルを塗って型をとるのだ。デスマスクのようだと思った。それからそれをもとに石膏で型が作られ、それに合わせて皮で仮面を作る。イタリアは皮なのだ。日本の能面は木である。
こういう古典劇で使われる道具は、身近なところで手に入る材料を使っている。日本とイタリアの仮面が木と皮だったのは、今日初めて知った。そして、狂言での仮面は、猿、狐などの人間でないものの象徴として使われるのに対し、イタリアでは、主人公の道化師が仮面をつけて現れる。
シンポジウムだから、研究成果の発表ということで日頃見られないような映像がふんだんに使われていた。こういうのが少人数のセミナの面白さである。演劇は、大勢の観客の前で演ずるのがいいのか、100人未満で上演するのがいいのか。臨場感、台詞の抑揚、俳優の汗が飛ぶ距離というのが理想ではないか。宮廷演劇は少人数のために演じられた。
2007年にはイタリア、日本の狂言が上演されることになっている。多くの人が見ることのできるように、動員プランを練るお手伝いをしようと思った。